「内臓」と聞けば、肝臓、腎臓、心臓、膵臓など、名前に「~臓」のつくものが思い浮かびます。ほかにも肺や胃腸など、なんとなくぬるぬるして柔らかそうなのが内臓の印象。だから骨は内臓ではないと考えるのが普通です。内臓のことを医学では「臓器」といいますが、実は骨も立派な臓器なんです。
骨というとカチカチな「カルシウムのかたまり」のように思われやすいのですが、単なる硬いかたまりではありません。骨は日々新陳代謝を繰り返している内臓、つまり骨は生きているのです。骨の中に3種類の細胞がいます。新しい骨を作る骨芽細胞、できた骨をメンテナンスする骨細胞、そして古くなった骨を壊して片づける破骨細胞、これらの細胞が互いに連携しあって丈夫な骨を作っています。
また骨にあるカルシウム以外の重要なものがコラーゲン。コラーゲンといえば美容に関係する皮膚の成分と思われがちですが、実は骨にはとても重要なものです。骨をビルディングに例えると、コンクリートにあたるのがカルシウムですが、丈夫なビルにはコンクリートのほかに質のよい鉄筋が必要で、その鉄筋の役目をするがコラーゲンです。鉄筋が錆びるようにコラーゲンが傷んでくると、骨は脆くなってしまうのです。骨密度の検査はコンクリートの量、すなわちカルシウムの量を測る検査なのですが、骨密度では測れないコラーゲンの性能も骨の強さに重要な役割を果たしています。
骨はからだを支えているだけでなく、いろいろなホルモンを作ってからだ全体をたえず調整しています。骨はカルシウムだけでは強くなりません。コラーゲンの原料であるたんぱく質やビタミンなどバランスの良い食事が大切です。骨は使うほど強くなり、体を動かさないでじっとしているとすぐに弱くなってしまいます。からだを動かして骨を丈夫にすることは人生を大切にすることです。
MGプレス 動いて健やかに47
2024年3月26日掲載
