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腰痛予防のために運動習慣【MGプレス連載- 動いて健やかに96】

腰痛と坐骨神経痛

数年前からときどき腰痛で受診する60代の女性の患者さん。今回も2日前から腰と右のお尻が痛くなりました。診察の後、私は患者さんに言いました。「痛いところを力任せに人にゴリゴリ揉(も)んでもらうより、自分で動かす方がずっと効果的。急性期でも安静にしているのではなく、腰まわりをゆっくり動かすのは決して悪くありません。ただ強い痛みがある時は無理をしないように。軽くゆらゆら揺れる程度から動かしてください。」

数日すると腰痛はだいぶよくなりました。この患者さん、これといった病気はないのですが、趣味は手芸と読書で、あまり運動をする習慣がありません。

そこで私は「人間の体は動かさないと痛くなるようにできています。これからは腰痛予防のために運動習慣をつけて、体を動かすようにしてください。」と話しました。すると患者さんから「どんな運動がいいの?」と質問されました。

そう、運動をすすめると一番多いのがこの「どんな運動がいいのか?」という質問。こんな時、患者さんの多くは具体的な一つの運動を指示されることを期待しています。しかし残念ながら、これをやったら絶対に腰痛を防げる、という魔法の運動はありません。むしろ一つの運動ばかりすることは、特定の体の使い方だけになってしまいます。

だから私は「運動を一つに決めなくていいのです。筋トレ、ストレッチはもとより、ウオーキングやラジオ体操でもいいです。ひとりで踊ったり跳び跳ねてもいい。とにかくいろんな運動で体を動かしてみてください」と話します。

偏食よりバランスのよい食事がよいのと同じこと。ところが珍奇な運動であればあるほど、物珍しくて当世風に言えばバズるため、根拠もない奇天烈な運動がいろいろと紹介されています。もちろんひとつの運動でも、それを毎日続けることはとてもよいこと。でも、時にはプラスアルファで、いつもと違った運動を加えてみることも大切です。

MGプレス 動いて健やかに96
2026年9月22日掲載

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