進退をかけて取り組むことを「首をかける」、夢中になっている状態は「首ったけ」、テレビの戦国ドラマでは敵の武将を討つことを「首を獲る」なんて言います。首は命と同じくらい大事なもの。国や地域の代表を元首とか首脳、首長といいますが、これにも首という字が入っています。
医学生になって最初に習うのが解剖学。その解剖学で真っ先に勉強するのが首の解剖でした。首には多くの重要な神経や血管があります。首の骨は頸椎といい、頭蓋骨と背骨をつないでいます。そして重い頭を支えるために頸椎のまわりにはたくさんの筋肉があるのです。
肩こりや頭痛、手のしびれは首が原因のことがあります。だから首を安定させる筋肉を鍛えるのはとても重要なのです。こんなに重要な首ですが、ふだんけっこう忘れられています。腰や手足の運動は本やネットでいろいろなものが紹介されていますが、首の運動というのはあまり聞いたことがありません。
そこで今日は寝たままできる首の「5センチ筋トレ」を紹介します。
①まず仰向けに寝てください。手のひらは床につけて。後頭部をゆっくり床から離していきます。視線は天井に向けたままでおなかの方は見ないで。後頭部と床の間が5センチになったらそこでとめて、この姿勢を30秒キープしてください。15秒を越えるとかなりつらくなってきます。
②次に横向きになって寝ます。こめかみは床についています。頭をゆっくり持ち上げ、床からこめかみまで5センチあくようにします。このかっこうで30秒キープし、これを左右で行います。
③最後はうつ伏せになって顎を床から離していきます。おでこと床は5センチに。前を見ずに床を見たままでこれも30秒。全部で3分足らずでできる運動です。
これで前後左右4方向の首の筋肉がきたえられます。これを1日2回やれば翌日は首の筋肉痛を感じるでしょう。この筋トレは肩こりと肩甲骨の痛みだるさに効果があります。
MGプレス 動いて健やかに92
2026年7月21日掲載
