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ストレートネックは治る(MGプレス 動いて健やかに34)

くびと肩

首の骨は、本来、前に凸にしなっています。つまり横から見れば前に矢を跳ばすように引き絞った弓の形で、このしないかたを前弯といいます。

肩こりや頭痛、寝違えに悩まされている人のレントゲンを撮ると、この前弯がなくなって直線になっており、こういう首をストレートネックといいます。日本語にすると「まっすぐな首」。ストレートネックは最近の患者さんにとても多く、現代病といっても過言ではありません。長時間のデスクワークや、猫背になってパソコンやスマホをみる生活様式も原因になります。

患者さんにストレートネックのレントゲンを見せると「これはもう治りませんか」と訊かれることがあります。ストレートネックには首の加齢変化に伴うものもありますが、単純に姿勢の問題だけのことが多いので、体操によって十分に治ることがあります。私自身、姿勢はよい方ではないのでストレートネックなのですが、「ストレートネック解消体操」をした直後にレントゲンを撮るとかなり改善されています。

だから「治りませんか」という質問にはいつもこうお答えしています。
「ストレートネックは首の表情のようなものです。ムスッとした顔をニコッとするくらい簡単に治りますよ」

ストレートネックは「誰かに治療してもらう」という意識ではいけません。「誰か私のストレートネックを治して」と思っているうちはあなたのストレートネックはそのままです。ヒトにもんだりしてもらうのではなく「自分で動かす」という意識が大切。

それではストレートネック解消体操のやり方です。肩幅の広さに足を広げて立ち、両手を体の後ろで組んで、肘とせすじを伸ばし、左右の肩甲骨を中心に引き寄せます。次に胸を張って組んだ両手を体から離していきながらゆっくり天井を見るように上を向いていきます。これを一日数回やってください。ストレートネックの改善ばかりか肩こりや頭痛にも効果的です。

(MGプレス 動いて健やかに34 2023年8月1日掲載)

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