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冬のウオーキング注意点【MGプレス連載- 動いて健やかに44】

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クリニックの近くにあるあがたの森公園は四季折々の自然が楽しめる市民の憩いの場所。ウオーキングをしている人をよく見かけますが、さすがに冬になると少なくなります。健康維持に重要なのは、ウオーキングに限らずからだを動かすことですので、冬は無理せず屋内でできる体操などをしてください。

しかしウオーキングにはウオーキングでしか得られない効用があります。穏やかな気持ちで周囲の自然を楽しみながら歩くことは多くの病気の予防になるだけでなく、メンタルにとてもよく心が同時に整えられます。冬の晴天の下、冷涼な空気の中で美しい常念岳をみながらウオーキングをすれば松本平に住んでいる幸せを全身で感じられます。

そんなわけで今日は冬のウオーキングの注意点について。まず重要なことは転ばないようにすること。冬の地面は滑りやすくなっており転ぶと骨折することがあります。冬になると転倒による手足や腰の骨折がとても多くなります。十分に気をつけてください。

次に寒さ対策です。入浴時に脱衣所が寒いと急な寒暖差によって心筋梗塞や脳卒中の原因となるヒートショックを引き起こします。ウオーキングも同様で、温かい室内から外に出た歩き始めが要注意。「歩き始めれば温かくなるから」と薄着で外に飛び出すのはいけません。日中でも空気は冷え切っているので、防寒をしてウオーキングをはじめてください。寒い中で汗をかくとからだが冷えてくるので、下着は化繊などの保温性のあるものにしてください。

ウオーキングは有酸素運動なので呼吸が活発になりますが、冬は冷たく乾燥した空気がのどから肺に負担をかけます。感染症は乾燥した空気で起こりやすいので、吸う空気の保湿性を高めるフェイスマスクをするのもよいでしょう。立春まであともう少しです。春を待ちながら晩冬の澄み切った冷気と景色を楽しみつつ、安全なウオーキングをしてください。

MGプレス 動いて健やかに44
2024年1月30日掲載

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