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正しくはロコモティブ【MGプレス連載- 動いて健やかに18】

整形外科一般

体が弱って介護が必要になる状態をロコモといいますが、その正式名称は「ロコモティブシンドローム」。

ロコモオンラインというロコモ専用サイトがあり、日本整形外科学会のホームページにリンクが貼ってあります。このサイトには、「移動すること」がロコモーション、「移動する能力」がロコモティブと書かれています。ロコモティブは機関車という意味もあり、すなわち人間の動力源の故障をきたす症候群ということです。移動を意味するロコモーションでもいいように思いますが、しかし正確な名称はロコモティブシンドローム。

シンドロームは症候群という意味です。「群」がつくくらいだから、いくつかの複数の症状が伴って現れる状態をいいます。ここでまとめ。ロコモ=運動器症候群=ロコモティブシンドローム。ロコモーション症候群という用語はありません。

私自身が整形外科学会の専門医でロコモドクターにも登録されているので、この機会にちょっと宣伝なのですが、ロコモオンラインのサイトには役立つ情報がいくつも載っています。その一つが、自分がロコモかどうかを調べるためのロコモ度テストです。

中でももっとも重要なテストは、腕組みをしたままで40センチの高さの椅子から立ち上がれるかどうか、というテスト。もしそれができたら今度は同じ高さの椅子から片脚で立ちあがれるかどうか、というテストもあります。ご自宅にある椅子で試してみてください。ロコモ予防のトレーニングをロコトレというのですが、こちらはロコモーショントレーニングの略です。ちょっとまぎらわしいですね。

MGプレス 動いて健やかに18
2022年7月12日掲載(一部改変)

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