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関節炎と関節症

下肢

炎症とは?

手足や肩腰の痛みがあって診察を受け、「炎症がおきています」と説明を受けたことがある方は多いと思います。

「炎症」とはなんでしょうか。炎症は人のからだで起きるもっとも多い病的状態です。

炎症をおこすと、その場所には「痛み」が出て、「腫れ」を起こし、「赤み」が出て「熱っぽさ」を伴います。

この「疼痛」「腫脹」「発赤」「熱感」を炎症の4徴候といいます。

炎症の原因

つまり炎症とは体の一部が「燃えている」状態です。炎症をおこす原因はさまざまです。外傷やからだの使いすぎなどでもなります。細菌やウイルスなどの外敵と自分のからだが戦うために、炎症をおこすこともあります。

またがんの場合も、がんによって組織が障害されると炎症が起こります。

いろいろな「~炎」

からだに炎症が起こる場所によって「~炎」という病名がつきます。肺炎、気管支炎、筋炎、腱鞘炎、口内炎、胃炎、腸炎、肝炎、膵炎、神経炎、脳炎、椎間板炎、脊椎炎などさまざまです。

関節炎とは

関節炎は関節に炎症を起こすことです。「炎症」をおこすと、その場所には「痛み」と「腫れ」、「赤み」が出て「熱っぽさ」を伴います。

「ひざの関節に炎症をおこしていますね」「肩の関節まわりの炎症です」などといわれた人もいると思います。

腰痛や肩こり、関節痛も炎症によるものがあります。関節リウマチは、関節に炎症が発生してしまう病気です。

関節炎の原因

関節炎の原因としては関節リウマチや痛風、あるいは関節にばい菌が入ってしまうようなことがあげられます。

関節症とは?

膝などの痛みが出たり、手や足の関節がはれたり赤くなったりして「関節炎」とか「関節症」といわれることがあります。

関節炎はわかりましたが、それでは関節症とは何でしょうか。

「関節症」は年齢による関節の変化が主体です。関節の軟骨がすりへったり、それによる関節の変形が出てきます。変形があるものは変形性関節症ともよばれます。変形性関節症は膝だけなく股関節や手関節、肘関節にもあります。

関節炎と関節症はどう違うのか

関節炎が急な痛みが出るのに対して、関節症は一般的に慢性的なことが多いです。

もちろん関節症でも関節がはれたり、痛みが強くなることもあります。つまり「関節症は、関節炎も含むふくむ、よりおおきな概念」なのです。そんなわけなので関節炎と関節症をほとんど同じような意味で使うこともあります。

多いのは膝や股関節の変形性関節症や、リウマチによる手首や指の関節炎、痛風による足のおやゆびの関節炎などです。いずれも、問題は関節の痛みや、関節の動きの悪さです。「年齢的なものだからしかたない」とあきらめずに、適切な治療をすれば炎症や痛みを抑えられます。

関節症や関節炎の治療

関節症や関節炎の治療の目的は痛みをとるということなのです。

ですから治療は、炎症をうまくコントロールすることです。炎症をおこす原因をつきとめて、それに対する治療を行うことです。「炎症」に対する治療手段は日に日に進歩しています。

お気軽にご相談ください。


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