いろいろな種類の「椎間板ヘルニア」

腰や足にシビレ痛みが出て、医師から「椎間板ヘルニア」といわれたことがある人がいると思います。患者さんからも「昔、椎間板ヘルニアといわれたことがある」と聞くこともあります。
医者にいわれるとびっくりしてしまいますが、実は「椎間板ヘルニア」にはいくつもの意味があります。
腰痛や足のしびれ痛みがあると、医師はまずは診察で「おそらく椎間板ヘルニアだろう」と推察します。レントゲンも撮りますが、椎間板はレントゲンには映りません。実際は意外にヘルニアがなかったりすることもあるのです。
MRIを撮ると椎間板がみえてきます。しかし椎間板は年齢とともに変化が出てきてヘルニアのようにみえてきます。またMRIでヘルニアがあっても、症状がまったく出ないものもあります。こういうのを「MRIでのヘルニア(放射線学的ヘルニア)」とか「無症候性のヘルニア」といいます
これをまとめると
1)MRIを撮らずに椎間板ヘルニアを診断されてもそうでないことがある。
2)MRIでヘルニアといわれても自然の範囲内であることがある。
ということです。
そしてこのような場合がとても多いということなのです。手術まで必要になるほどのヘルニアは、ヘルニアといわれた人の20人に1人もいないでしょう。「ヘルニアといわれているから」ということであきらめずに、痛みやしびれに対して適切な治療をすればよくなることが大部分です。
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