「ブロック」について

整形外科全般

痛みのある場所や神経に注射をすることがあります。
「注射をしてみましょうか」と患者さんに提案すると「それってブロックっていうものですか?」と聞かれることがよくあります。ブロックってなんでしょうか?

痛みを治療する診療科をペインクリニックといいます。痛みは麻酔科や整形外科で治療することができます。麻酔の実績を厚生労働省に提出して審査をうけると麻酔科標榜医という資格が受けられます。私は平成4年にこの資格を取得しています。

痛みの治療の中で最も多く行われているのがブロック治療です。神経ブロック療法ともいわれ、痛みの原因となっている神経に局所麻酔薬や炎症を抑える薬剤を注射するのです。
「ブロックは一時的な治療ですよね」と聞かれることがあります。麻酔薬による効果は一時的なものですが、痛みがとれると血流が良くなって『痛み物質』が洗い流され、また炎症を抑える薬剤が効くと痛みが治ってしまうこともあるのです。椎間板ヘルニアの痛みもブロックで治ってしまった患者さんもいます。

「ブロックってすごく痛いって聞いたけれど本当ですか?」と聞かれることがあります。実はブロックには、とてもたくさんの種類があるのです。例えば腰痛や坐骨神経痛に行うブロックでも、坐骨神経ブロック、仙骨裂孔ブロック、腰椎硬膜外ブロック、腰部神経根ブロック、トリガーポイントブロック、腰部交感神経節ブロックなどさまざまなブロックがあります。ブロックの教科書には、なんと数十種類以上のブロックが書かれています。その中から患者さんに一番合ったブロックを考えていくのがわれわれの役目です。

トリガーポイントブロックは、痛みの引き金となる場所を探し出して、そこに効果的にブロック注射をする方法で、東洋医学でいう『痛みのツボ』のハリ治療に似ています。この治療は当院でも多くの患者さんに行っており、痛みを効果的にとっていく手段となっています。注射の時の痛みもほとんどありません。

「ブロックって何回もやっていると習慣になる怖い治療ですか?」という質問もよくあります。痛みを我慢していると局所の血流が悪くなり、痛み物質がたまってきます。すると筋肉は硬直してますます痛みをきたします。これを『痛みの悪循環』といいます。『痛みの悪循環』を断つ手段としてブロック治療は優れており、「何回もやったからいけない」ということはありませんので心配はありません。

ブロックは効果的な治療です。ご希望があればぜひご相談ください。